今回は鈴木秀子さんの著書『あなたは、あなたのままでいてください。』を紹介していきます。
よく「変わらなければいけない!」って思っちゃうことありませんか?
- 「今のままじゃダメだ」
- 「もっと出来るようにならなきゃ…」
- 「逃げちゃダメだ…」
結論を言ってしまうと、あなたは今のあなたのままでいいんです。
確かに私たちは色々なことを経験して変化する部分はあるんですが、それでも本質の部分、あなたが生きていることだったり存在していることだけで素晴らしいんです。
そしてこの本を読むとそれが理解できて、向上心とか能力とかを意識すぎて自分を追い込んでしまって辛い状況になっていると実感できるようになります。
この記事を最後まで見ればそれが理解できますので、ぜひ最後まで読んでください。
今回は私がこの本を読んで、この考えができたら幸せになりそうと感じた部分を紹介していきます。
それでは最後までお楽しみください。
よいこと探しの紙

幸せになるためには、まず自分自身のよさに気づく必要があるんです。
とはいっても、これが結構難しいんです。
自分の良さに気づくきっかけになる話を紹介していきます。
これはアメリカのある中学校での話です。
そのクラスの先生は、担任しているクラスのことで頭を悩めていました。
クラスにはマークという生徒がいたんですが、彼が話し始めるとクラス中が騒ぎ出し、授業にならなくなってしまうんです。
そこで先生はあることをします。
生徒に1枚ずつ紙を配り、クラス全員の名前を書かせてこう言うんです。
「これはみんなの観察力と人を見抜くための『良いこと探し』です。クラスメイト1人につき1分の時間配分で、その友達の良いところや好きなところを書き出しましょう!」
こうやって言われるがまま生徒たちは黙々と書き始めたんですが、その内容は「責任感がある」「明るい」「ペンを貸してくれたことがある」など様々でした。
先生はこの用紙を集めて、クラス中の生徒が書いた内容を書かれた本人が読めるようにして、一人一人に配って渡しました。
しかしそのとき生徒たちは、特に喜んだ様子はありませんでした。
ただ、やがてだんだんとクラスの雰囲気が穏やかになっていき、みんなが今までよりも仲良くなったのは確かでした。
先生は「もしかしたらあの紙のおかげかもしれない…」とぼんやりと感じながらも、その後に引っ越しを機にその学校を離れました。
そして20年後、先生はあるときマークのいた街に戻ってくることになります。
すると今日はマークの葬儀の日だと聞かされるんです。
当時はベトナム戦争中でマークは戦死してしまったのです。
先生は葬儀に参列し、そこで驚くべき事実を知らされました。
マークが戦死した時に身につけていた財布の中に1枚の紙切れが入っていて、それは中学生の時にやった『いいこと探しの紙』だったんです。
マークはこの紙を20年間大事に持っていて、厳しい戦場でも肌身離さず持っていたんです。
すると葬儀に参列していた他の教え子たちも『いいこと探しの紙』を取り出し、なんと皆がその紙を常に持っていたのです。
この話どうですか?
自分の良い所って人から改めて言われてないだけで、あなたの良いところで絶対にあります。
この『いいこと探し』がきっかけになって、自分のいいところを自覚できたというすごくいいエピソードじゃないですか?
まず今のあなたには、いいところがたくさんあることに気づきましょう。
それだけでも幸せになれる人が沢山いますから。
ちなみに私、この良いこと探しを職場で何度か行ったことがあって、その時は2人1組でお互いにいいところを紙に書いて渡しあうやり方だったんですが、正直なところ最初は恥ずかしいと思いました。
でも実際に紙をもらってみると、すごく嬉しいものです。
ぜひで職場でもそうですし、家族や友人とやってみてください。
案外その紙が生涯の宝物になるかも知れません。
不幸には意味がある

誰にでも不幸なことは起きてしまうものです。
だからこそ、不幸をネガティブに考えて落ち込み後悔するよりは、「この不幸があったから〇〇を知れた。意味があったんだ!」と考えた方が絶対幸せです。
これをエピソードで説明していきます。
著者がある講演会で『起きることには必ず意味がある』というテーマでお話をしていたんですが、そのときに一人の女性が質問してきました。
「私の娘は17歳で自殺をしました。これにも何か意味があるのでしょうか?」
その女性の娘さんは不登校の後に自殺をしてしまったんです。
その質問に対し、著者はこう答えます。
「もちろんです。お嬢さんの死は、あなたが何かに気づくよう働きかけてくれているものだと思います。」
この回答に質問した女性の顔は少しだけ緩み、その後に詳しくお話を聞いているうちに、自殺にどんな意味があったのか時間をかけてゆっくりと探していこうという思いがその女性に芽生えました。
その後聞いた話では、その女性は娘さんの死ついて悩み続けるという最悪の事態に終止符を打ち、自分自身を生かすことこそ他の人を生かすことができるのだと気づき、娘さんの大きな愛に支えられていることを感じながら前向きに生きているそうです。
「あらゆる不幸には意味がある」と考えることができるだけで、今の辛い状況が変わる事もあります。
他人と自分を比べない

他人と自分をどうしても比べてしまいますよね。
- 「アイツの方が成績がいい」
- 「アイツの方が年収高い」
- 「なんであの人は友達が多いに、自分は少ないんだろう」
自分と他人を比べてしまって落ち込むことって本当にありますよね。私もよくあります。
でもこれは本当にやめたほうがいいんです。
こうやってどんどん凹んでいくと、強い嫉妬心・劣等感として残っていきます。
常にネガティブな感情になり、どんどん不幸になっていくので、良いことは一つもありません。
そうならないために「羨ましい」と感じることは、ありふれた感情だと自覚するようにしましょう。
みんなが誰かに対して羨ましいと思っているなら、あなたのことを羨ましいと思っている人も確実にいるんです。
そしてもし誰かを羨ましいと思ったら、「今、自分はあの人を羨ましいと感じた」と客観的に見るようにしましょう。
というのも人間はどんな人でも嫉妬心・劣等感を持っているからです。
ある驚きのニュースがあって、東京大学の大学院に通う若いカップルが自殺をしたという内容なんですが、自殺の原因は彼らが劣等感を抱いていたためだそうです。
これ聞いてどう思いますか?
東大の大学院に通って誰かに劣等感とか感じていたら、私はいったい…と感じます。
でもこれはしょうがないことなんです。
他人から見たら優れている人・羨ましがられる人でも劣等感を抱いたりしてしまうのは、本人にしかわからない辛さがあるからです。
ここで1つだけ意識しましょう。
自分はかけがいのない存在だ。
これさえ自覚できれば、嫉妬心から少しずつ解放されるようになります。
他人と比べるのは無意味ですから、まずは『自分はかけがいのない存在だ』ということだけでも自覚するようにしましょう。
終わりに
さらっとまとめです。
- いいこと探しの紙
- 不幸には意味がある
- 他人と自分を比べない
という話でした。
今、自分は変わらなければいけないと悩んでいる人、自分で自分を苦しめている人、あなたは今のままでいいんです。
本書に興味を持たれた方は、ぜひお手にとって読んでみてください。
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