大きなトレンドが来ることが予想される新興国株投資について、バフェット太郎が買い方と注意点を解説しました。新興国株は、ただ持っていいればいいものではありません。2021年に始まる壮大な買相場に、乗り遅れるないようにしましょう!
なぜ新興国株投資なのか?
今、新興国株投資をするべき理由は、2020年を堺に世界の投資マネーの流れが変わったからだ。

上の図は、S&P500指数を新興国株指数で割ったものだが、2000年から2011年にかけて新興国株は買われたが、2011年から2020年にかけて米国株が買われている
そして2021年か2022年あたりから、米国株から新興国株へ世界の投資マネーが流れ始めることが予想され、そのトレンドは約10年続く。
2021年は新興国株投資を始めるのに、絶好の機会なのだ。
新興国株投資の注意点
新興国株にはトレンドがあるため、バイ・アンド・ホールドには向かない。
そのため、売りどきのトレンドを見極める必要がある。
投資対象の選び方
個人投資家は「GDP成長率」「人口動態」「平均賃金の安さ」で投資対象国を選ぶが、それは間違えだ。
この3点に優れた国のパフォーマンスは、過去10年のデータをみると良くなかった。
「GDP成長率」「人口動態」「平均賃金の安さ」は、「株価のパフォーマンス」にそれほど影響がなく、それよりも米国の景気や金利に大きく左右される。
投資対象国を選定するのに大事なのは、以下の5つの指標だ。
- GDP成長率
- 失業率
- インフレ率
- 外貨準備
- 経常収支
この5つの指標を見て、投資対象として適切かどうかを判断する。
「インフレ率」と「外貨準備」からは、経済危機の可能性を知ることができる。
また、「経常収支」が悪化すると、機関投資家が投資マネーを引き上げる兆候となる。
5つの指標で、中国とインドを比較してみよう。
中国は「インフレ率」がデフレ気味なのが気になるところだが、その他の指標は申し分ない。
インドは、「GDP成長率」がいまいちで、「インフレ率」が高いことが気がかりだ。インフレ気味だと、現地通貨の価値が下がることを意味し、インフレが加速することはリスクとなる。
よって、中国の方が安定しているが、規模の小さいインドのほうが大きく株価が上昇する可能性を秘めている。
ベトナムも魅力的だが、市場規模が小さいため経済や株価が不安定になりがちである。
リスクが低いものはリターンが小さくなるし、リスクの大きいものはリターンが期待できる。
そのため新興国株投資では、投資対象国を分散する必要がある。
投資対象の選定が面倒な場合
投資対象国を選定するのが面倒な場合、新興国株ETFである「VWO」を購入するのがいい。
VWOを買うだけで、世界の新興国に幅広く投資することができる。
ただしVWOの内訳は、「中国46%」「台湾16%」「インド10%」「ブラジル5%」「南アフリカ4%」と上位5カ国で80%以上を占める。市場規模が小さいベトナムは組み込まれていない。
セクター別では「ハイテク25%」「一般消費財19%」「金融8%」、組入銘柄は「アリババ8%」「テンセント7%」「TSMC6%」となっている。
VWOの内訳が気に入らない場合、個別銘柄をトッピングするといい。

上の図が国別ETFのお薦めなので、参考にしてほしい。
この他に、投資したい国のADRを買ってもいいし、楽天証券では中国株とASEAN株の個別銘柄を、SBI証券ではその2つに加えベトナム株も買うことができるので、趣味の投資として買ってもいいだろう。
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