はじめに
今回はあの有名ユーチューバー世良サトシさんの著書『脳のバグらせ方』を紹介していきます。
世良さんと言ったら心理学のスペシャリストでして、この本では心理学を応用した恋愛術の内容が載います。
読んでびっくりしましたが、ビジネスでも応用が利く内容が載っていて勉強になります。
この本の冒頭にこう書いてあるんですよ。
あるときから話した相手に意図して自分がしてほしいことをしてもらったり、自分が感じてほしい感情を相手に感じさせたりできるようになりました。
世良さん自身のエピソードを交えながら、3つの明日からでも仕事で使えるメンタルテクニックを紹介していきます。
コールドリーディング

コールドリーディングというのは占い師が使う手法で、外観を観察したり何気ない会話を交えたりするだけで相手のことを言い当てて、相手に『私はあなたよりもあなたのことをよく知っている』と信じさせる話術です。
『コールド』とは『事前の準備無しで』、『リーディング』とは『相手の心を読み取る』という意味です。
これを世良さんのエピソードで紹介していきます。
世良さんは大学生のときにサークルや部活はやらず時間があったので、コールドリーディングの本を読みました。
本を読み終わったその日の夕方に新宿に行って、占い師をやるんです。この行動力、凄すぎますよね。
するとアラサーくらいの女性のお客さんが来たんです。当然、占いなど何もできないので世良さんは焦ります。
たどたどしい会話を続けるなかで、コールドリーディングのきっかけを掴むんです。
「もしかして子供の頃は髪を伸ばしてなかったですか?」
「いやあんまり伸ばしたことないです…」
「そうなんですね。でも髪を伸ばしたいと思っていませんでしたか?」
「うーん、まぁそうですね」
「スポーツを頑張っておられたようですし、ショートがお似合いなので、ずっとショートだったのかもしれませんが、心の奥底には女の子らしく見られたいという願望が強くあるようですね」
「なんでスポーツやってたってわかるんですか!?」
「ソフトテニスですよね?」
「はい!すごいなんでわかるんですか?中高ソフトテニス部で、大学のサークルでもテニスをやっていました」
これどうですか?なんでテニス部ってわかるのって思いますよね。実はまず世良さんは手のマメを見てラケット競技をしていたことに気づいているんです。
そして肌がやや黒いことから、外でやるスポーツの可能性が高い。こうやって推測してソフトテニスと言ってみたんです。
これを推測してピンポイントに当てに行くのは『ショットガンリング』というコールドリーディングの技法の一つです。
彼にもし外れていて「バスケです」と言われても、「やっぱりそうなんですね。手相からすごく友達思いなことが読み取れたので、チームスポーツの何かだと思っていました」と受け流すことで、外していない感じを醸し出す方法もちゃんと用意しているんです。
実際当てられた女性は、もう世良さんのことを心から信じてくれるようになっています。
それは初対面の人に自分がやっていたスポーツを言い当てられたら、何も知らない人ならそうなりますよね。
そして世良さんはその後1か月間占い師を続けてコールドリーディングを学び、会話を上手に行うだけで人の感情や行動を十分左右できることを知ったんです。
このコールドリーディングをもしあなたがビジネスの場で使えたら、かなり役立ちそうじゃないですか?
具体的なやり方についてもこの本には詳しく書かれているので、興味がある人はぜひ自分で読んでみてください。
惹きつけられる人の考え方

この本では、惹きつけられる人の考え方が5つ紹介されています。
- その場を楽しむ
- 笑う
- 相手の態度を見て判断しない
- 違和感を出す
- 身だしなみを整える
ここでは『その場を楽しむ』と『違和感を出す』を説明していきます。
その場を楽しむ

あなたが誰かに惹かれたときのことを思い出してみてください。
おそらくその人が無邪気な笑顔で楽しんでいる場面だったり、真剣に何かに取り組んでいる姿が浮かんできませんか?
人を惹き付けるためには、何かに全力で取り組んでいる姿をあえて見せるのが有効的で、その全力の姿そのものが魅力になるんです。
そしてこれは多くの人が恋愛を意識している場でこそ有効で、学校や習いごと、職場、合コンなどで威力を発揮します。
みんなが異性を意識している場面でこそ、まったく異性の目を気にしていない行動をする。
そんな人があなたしかいない状況が次の話でも出てくる『違和感』になり、もうイワークに水鉄砲というくらい効果抜群です。
違和感を出す

人間の脳の潜在意識は『他と違うもの』『見慣れないもの』『違和感があるもの』に真っ先に注目します。
これは生存本能で、もしその違和感が害があるものだったら危険ですよね?
だから違和感はそれだけで注目を集めることができるんです。
世良さんの場合、例えば親指にあえて指輪をつけています。
これなぜかというと、親指に指輪つけている人はいないからこそ『違和感』になるんです。
さらに踏み込んだ方法として、ストーリーを準備しておきます。
この場合、「何で親指に指輪をしているの?」という質問が来るのは分かっていますから、自分が持っていきたい方向に話を誘導することができるんです。
例えば親指に指輪をつける理由として「海外に住んでいたときスキューバダイビングをやっていたからその名残です」といったストーリーにするんです。
ダイバーは水中で危険が迫ったときに、他のダイバーに危険を知らせるために背負っている金属タンクを指や手で叩き、音を出して知らせることがあるといった説明をしたとします。
すると『海外経験豊富』『英語もできる』『スキューバダイビングをやっている』といった自分の魅力を、相手に自発的に気付いてもらえるようになります。
これどうですかね?ビジネスシーンで指輪は難しいですが、これは髪型や服装、口癖や仕草などあらゆる場面で応用ができます。
惹きつけられる人の基本的なコミュニケーション

この本の中にたくさん良い方法が書かれていたんですが、私が面白いと思ったやり方は『緊張と緩和』というやり方です。
人に好意を抱いてもらう上で、相手にプラスな感情を抱いてもらうのは、半分正解で半分間違いです。
正しくは感情がプラスに触れたとき、振れた感情の分だけ好印象を抱かせることができるんです。
つまり重要なのは、最終的にどれくらいプラスの位置になったかではなく、感情の振れ幅をどれだけ大きくすることができたかなんです。
これ具体例を挙げると、常に90点を取る優等生と、普段はほぼ0点で校内をバイクで走るようなヤンキーが、テストで60点取ったとします。
これ点数で言ったらすごいのは優等生なのに、ヤンキーのほうが印象に残って評価されるんです。
これはずるいですけど、実際そうなんで仕方ありません。
これを日常生活の会話で応用するには、『一瞬だけ意味が理解できない言葉を使う』という方法があります。
例えば男女の会話で
男「レッドチョコレートいる?」
女「レッドチョコレートって何?」
男「あっ間違えたブラックチョコレートだった(笑)」
この会話は特にプラスでもマイナスでもないような感じがしますが、実は『レッドチョコレート』という単語で、相手に一瞬考えさせることが目的です。
相手は意味が分からず、それがどういう意味か理解しようと潜在意識が半自動的に思考を進めてしまい、ほんの少し脳にストレスがかかっている状態にしているんです。
そしてその意味が理解できると、緊張が解かれて感情がゆるむのです。
すごいことにこの緊張から緩和の感情の振れ幅で、相手は無意識にあなたに好意を覚えるわけなんです。
私はこれを読んでいて、YouTubeでうまくいってる人はこのことをうまく利用しているなと感じました。
ビジネス系YouTubeで普通のセミナーみたいに話をすると、視聴者さんは絶対に飽きてきます。
その時に少しだけ理解しにくい言葉をあえて入れてみたり、真面目な話をしていたのに急に小さなボケを入れると、聞いている方は「んっ?」ってなるんです。
すると飽きずに話が聞けるって人が多いんですよね。
実は私もこういった小技は意識していましたがそれを言語化できていなかったので、この部分はとても勉強になりました。
あなたも違和感を作りましょう!
終わりに
ここまでをまとめると、
- コールドリーディングという方法
- 事前の準備なしで相手の心を読み取る。
- 引きつけられる人の考え方
- その場を楽しむ
- 笑う
- 相手の態度を見て判断しない
- 違和感を出す
- 身だしなみを整える
- 惹きつけられる人の基本的なコミュニケーション
- 緊張と緩和
という話でした。この本は基本的に恋愛で使える心理術ですが、あらゆる場面で応用できるノウハウが詰まってます。
誰かの脳をバグらせたいと考えているそこのアナタ!是非この本を読んでみてください。
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