はじめに
脳科学で『好き』を仕事にしよう。
脳科学で『やりたいこと』を達成しよう。
脳科学で『現状の外』に行ってみよう。
ビジネスで圧勝できる脳科学
今回は苫米地英人さんの『ビジネスで圧勝できる脳科学』を要約していきます。
筆者は認知科学・機能脳科学の分野で長年研究を重ね、また30年以上にわたって独自の理論に基づいたコーチングを実践してきた人物であり、複数の会社を経営する起業家でもあります。
この本には『ビジネスで成功するために必要な考え方』や『ビジネスの現場で役立つ実践テクニック』が、ふんだんに盛り込まれています。
雇用機会の減少、年功序列システムの破綻、セーフティーネットの脆弱化など、日本では社会を取り巻く環境が刻々と変化しています。
この激動の時代にビジネスパーソンとして自分らしい仕事をしたり、人生を成功に導くためにはどうすればよいのか、本書にはそのヒントが詰まっています。
ビジネスの世界を脳科学的な立場から深く考察した本は少ないので、脳科学の視点でビジネスの世界を眺めることで、私たちはどう行動するべきなのかが分かってきます。
脳科学で『好き』を仕事にする

筆者は私たちに「あなたは何のために仕事をしていいますか?」と問いかけます。
この質問を自分の胸に手を当てて、答えてみてください。そしてもしその答えが「生活のため。お金のため」ならば、今すぐその仕事観を捨て去る必要があります。
その理由を脳科学的に説明すると、お金の為にやりたくない仕事を我慢してやっていても人間の脳は本来のポテンシャルや創造性を発揮できないからです。
「そうは言ってもさやりたいことを仕事にできる人なんてほんの一握りだろう!」と反論したくなる気持ちも分かりますが、それはあなたがそう思い込まされているからです。
私たちは幼い頃から親や教師や周りの人々から「夢なんて追っていても生活できない」「やりたくない仕事でも我慢してお金を稼がなければならない」と洗脳され続けてきました。
大人たちは私たちに「好きを仕事にすることはできない」「金を稼ぐのは難しい」「社会は甘くない」と言います。
しかし大抵これらの言葉は、好きを仕事にできていない人や金を稼ぐのに苦労している人、社会で四苦八苦している人の言葉だと気付かなければいけません。
そして私たちはいつの間にか「やりたいことをやるより、お金の方が大事である」と頭の中に刷り込まれてしまっています。
つまり『お金に絶対的な価値がある』という考え方を刷り込まれているのです。
これは世界経済の支配者たちが、自分たちの特権を守るために私たちに押し付けた価値観です。
彼らは「お金があれば幸せになれる。だから私たちの作った土壌の上で競争してお金を稼ぎなさい」と世の中を操っています。
親も教師も大企業の経営者でさえ、この価値観に洗脳されています。しかしここでハッキリさせておかなければならないのは、『お金に絶対的な価値なんてない』ということです。
価値があるのは私たちの存在そのものや、私たちがやりたいと思ってやる仕事によって生み出すものにこそ、絶対的な価値があります。
「そうは言ってもお金を稼がなければ生活できないじゃないか」と思う人には、今の日本は生活のために働く必要がないことを知っておかなければなりません。
引きこもりやニートも親の収入で食えていますし、最悪日本には生活保護だってあります。今の仕事を辞めても、食えなくなるなんてことは絶対にありません。
今の仕事を辞めて独立し例え失敗しても、コンビニでバイトでもすれば今の日本ならば安くて美味しいインスタント食品ならいくらでも食べられます。
そうしてコンビバイトをしながらまた新しい挑戦をして起業したりすればいいのです。今の日本で餓死することはありえません。
ですからまず『お金がないと生活できない』という洗脳から抜け出すことが大切です。その上で『自分にしか作り出せない価値』をこの世に生み出してほしいのです。
では何を基準に仕事を選べば良いのでしょうか?
仕事選びの基準は、365日楽しく生きられるかどうかです。
まずは1週間をハッピーに過ごせるかどうかを基準に考えてみましょう。多くの人は週末を楽しみに働く一方で、平日の仕事は嫌々やっている人が多いでしょう。
平日のやりたくない仕事で金を稼いで、週末に自分の好きなことをしていては、本当に望むライフスタイルを週に2日間しか実現できていないことになります。
自分のやりたいことが週に2日しかできない働き方に、まず疑問を持ってほしいです。
1週間をハッピーに過ごすには、仕事こそ好きでやりたいことを選ぶべきです。
そもそも私たちを選択の自由を持っているのに、なぜやりたい仕事を選べないのでしょうか?
それは先ほど言った『お金がないと生きて行けいない』『お金があれば幸せ』という考え方に洗脳され、お金の奴隷になっているからです。
大切なのは『あなたがどんな人生を生きて、どんなゴールを目指すのか?』です。
お金はそのための『手段』であって、『目的』ではありません。
しかしまだ「やりたい仕事では食っていけない」という洗脳から抜け出すことができない人もいるでしょう。
洗脳とはそう簡単に解けないものであって仕方のないことでもありますが、そんなあなたに質問です。
あなたは実際に何かをやってみて、挫折した経験はありますか?
ピアニストを目指してレッスンを続け、音大を卒業したもののプロにはなれなかったのなら、確かにそれは挫折かもしれません。
しかしほとんどの人は明確な形で挫折した経験すらないのではないでしょうか。
目指した夢があっても「無理だ、お前にはできっこない」と誰かに言われたり、自分で勝手に思い込んでしまって、やる前から諦めているだけではないでしょうか?
現状をできない言い訳にしてはいけません。
お金がない、学歴がない、人望がないなどと、ないものを前提に考えても仕方ありません。現状を基準にできない言い訳にするのは、進み出す前から諦める悪い習慣を作ってしまい最悪です。
あなたが生み出す価値は、学歴や職業、年収、家族、容貌などとは一切関係がありません。
まずは人生のゴールを設定することです。そこから可能性が生まれ、達成しようという志によってあなたの価値が生まれるのです。
さて今さらっとゴールを設定することが重要だと言いましたが、実は極めて重要なことです。
ではここまでで好きなことを仕事にしなさい、それができないと思うのは洗脳されているからであると語ってきました。
では具体的にどうすれば好きなことを仕事にできるかを考える前に、ここまでをまとめておきたいと思います。
- お金の為にやりたくない仕事を我慢してやっていても、人間の脳は本来のポテンシャルや創造性を発揮できないことが脳科学で判明している。
- 『金のために働いている』という仕事観を捨てよう。
- お金に絶対的な価値はない。価値があるのはあなた自身とあなたのやりたいことである。
- 週に2日間しかやりたいことができないライフスタイルそのものを疑え。
- 『好きなことを仕事にできない』という思い込みを持っている人は、実際に好きなことを仕事にしようと行動して挫折した経験がない。
- やってもいないのに無理だと決めつけてしまうのは、親や世間からの洗脳のせいである。
脳科学でやりたいことを達成する

さてあなたがやりたいことを仕事にしたり何かやりたい目標を達成したりする前に、必要なのは『自分が本当に望むゴールを正しく設定する』ことです。
やりたい仕事をしたり、なりたい自分になるには相当な努力をしなければならないと思っている人が多いでしょう。
しかしそれは逆で、努力してはダメなのです。
これを聞いて「マジかよ!」と思ってしまったあなたは、単にホメオスタシスとコンフォートゾーンの知識が無いだけです。
苫米地さんの本ではお馴染みの内容ですが、ゴールを設定する上でホメオスタシスとコンフォートゾーンを理解することは極めて重要です。
カタカナばかりですが、それほど難しくないので説明していきましょう。
人間の脳には環境の変化に対して、生体を常に安定した状態に保とうとする働きがあります。
医学的にはこれをホメオスタシス(恒常性維持機能)と言います。わかりやすく言うと、私たちの脳は無意識に変化を嫌い、現状を維持しようとするのです。
それは体温を一定に保つなどの体の機能だけではなくて、自我についても同様に働きます。
例えばあなたが『仕事が出来ないダメな自分』という自己評価を持っているとしましょう。努力して成果を挙げ上司にほめられれば、意識の上では嬉しいはずですよね。
ところが無意識では「仕事ができて上司にほめられるなんて、自分らしくない」と脳が感じてしまうのです。
そこで再びミスをして上司に怒られると、「ほらやっぱり自分は駄目だった。この前がまぐれだったんだ」と納得して安心してしまいます。
本人の意思とは関係なく、ホメオスタシスがダメな自分を変えないように働くのです。
皆さんも何か似たような経験がないでしょうか?物事がうまくいっていることが「気持ち悪い」と感じることがありませんか?
それはホメオスタシスが『ダメな自分を変えないように』と働いているからだったのです。
このようなホメオスタシスが働き、肉体的・心理的に自分が楽に自然でいられる領域をコンフォートゾーンと言います。
このコンフォートゾーンが『ダメな自分』になっているから、私たちはいつまでたっても『ダメな自分』に止まってしまうわけです。
ダイエットの失敗もまさしくホメオスタシスの働きによるものです。太っている自分がコンフォートゾーンになっているため、痩せた自分は『不自然で間違っている』と脳が判断し、元に戻ろうとした結果ダイエットには失敗します。
しかしここにヒントがあり、変わりたいのならまずは『なりたい自分』をゴールに設定し、コンフォートゾーンを『なりたい自分』へとずらせば良いのです。
そうすれば脳はコンフォートゾーンに合致していない現状を不快に感じるので、ホメオスタシスが勝手に働いてくれてゴール達成に必要な思考や行動が自然とできるようになります。
そこに努力というものは一切必要ありません。
そもそも子供が一晩中ゲームで遊んだことを、「がんばったね」と褒める親いません。
それをするのがコンフォートゾーンにある心地よい行動を、努力とは呼ばないからです。
つまり子供がゲームに夢中になるように、ゴール達成に向かっている状態が心地よくなるように脳の設定を変えてやれば良いのです。
そうすればすべての仕事が『やりたいこと』に代わって、『やらなければならないこと』はなくなります。
やらなきゃと努力しているうちは、夢やゴールなんて達成できないのです。
ではどうすれば『なりたい自分』がコンフォートゾーンになるのでしょうか?
『年収1000万円を達成したい』という高い目標がコンフォートゾーンになるのでしょうか?
その答えは『自分の能力に対する自己評価を上げること』です。
『年収1000万円を達成したい』という高い目標があなたのコンフォートゾーンにならないのは、自分の能力に対する自己評価が低いからです。
自己評価が低いから「どうせ年収1000万なんて無理でしょ」と思ってしまって、いつもの年収200〜300万円といった状況がコンフォートゾーンになってしまうのです。
ですから高い目標にコンフォートゾーンを移すためには、自己評価を上げることが必要になってきます。
さてコンフォートゾーンについて話してきましたが、要するに『自分が慣れ親しんで、楽にいられる領域』がコンフォートゾーンです。
だからこそ人は、コンフォートゾーンに入ると最高のパフォーマンスを発揮できます。
もし今のあなたが望むような力を発揮できていないなら、現状がコンフォートゾーンから外れているのです。
例えば『ダメな社員の自分』がコンフォートゾーンになっていると、無意識が働いてわざわざミスを犯しチャンスを潰します。
『ダメな自分』を維持するために、脳が最高のパフォーマンスを発揮してしまうからです。この働きを創造的無意識なんて呼んだりします。
この現状を脱するには『仕事ができる自分』というゴールを設定して、コンフォートゾーンをずらすことが必要です。そうすれば仕事にまつわる全てが、やりたいこととして認識されます。
そしてゴール側にコンフォートゾーンを移すには、『自己評価を高めること』が必要です。
社長というゴールを設定しても、心の中で「俺は社長の器じゃない」と思っていたらなれません。
「いずれ社長になれる」とイメージするのもダメです。「私はすでに社長だ」とイメージするのです。
すると創造的無意識が自己イメージを維持しようとして、社長になるための方法やアイディアが次々に見えてきます。
ちょっとね難しい内容ですが大切なことなので、ぜひ何度か見直したりしてぜひ理解していただきたいと思います。ここまでをまとめてみましょう。
脳科学でやりたいことを達成するには大きく4つのステップがあります。
- ゴールを設定すること。
- 自己評価を高め、ゴール側にコンフォートゾーンを移動させること。
- 創造的無意識がゴール達成に向かって働く。
- ゴール達成の方法が見つかる。
この4ステップでやりたいことが達成できます。
まず最初にゴールを設定してください。これが大前提です。
そして自己評価を高めてください。「年収1000万円達成できたらいいな」ではなくて、「自分は年収1000万である」という状況を頭の中で臨場感を持って想像してください。
ずっと「自分は1000万円だ」と思い続け、その1000万円を達成した姿をリアルに頭の中にイメージし続ければ、「年収1000万円という状況が気持ちいい」となりコンフォートゾーンが年収1000万円に移動します。
そうなってくると創造的無意識がゴール達成に向かって働き始めます。
ゴール側にコンフォートゾーンが移動しているから、「今、年収1000万円達成できていないのはおかしい。気持ち悪い」と創造的無意識が働き、勝手にゴール達成に向かって脳が働き始めるのです。
するとゴール達成の方法が見つかるようになるわけです。
まずは最初の第一歩とになるのが『ゴールを設定する』ことで、これが極めて重要です。
仕事も同じことです。本当にやりたくて好きな仕事のゴールを設定すれば、『仕事ができる自分』に自然となれるものです。
やりたいこと、好きな仕事がない人は、『3年以内に起業して社長になる』などの『とりあえずのゴール』を設定しましょう。
暫定的なゴールの場合、達成の期限を作るのがポイントです。
そして3年後にそれを達成しているとしたなら、自分は今どうあるべきかえをイメージするのです。
つまり「好きな仕事でお金を稼ぐ方法を見つけている」といった具合に、『ゴール達成のためにあるべき自分』をコンフォートゾーンにしていくわけです。
ところが実際の自分はというと、まだ好きな仕事も見つからずだらだらやっていますよね。すると無意識が「なんか変だ。まずいぞ」と判断し、コンフォートゾーンの中の自己イメージに現状を近づけようと働きます。
その結果、それまで見えていなかった好きな仕事が見つかるわけです。
脳科学でやりたいことを達成する4つのステップ
- ゴールを設定すること
- 自己評価を高め、ゴール側にコンフォートゾーンを移動させること
- 創造的無意識がゴール達成に向かって働く
- ゴール達成の方法が見つかる
脳科学で現状の外に出る

ここまで脳科学でやりたいことを達成する4つのステップを解説してきましたが、その中でも一番重要なのは『ゴールを設定すること』です。
しかし「もっと具体的にゴールを設定する方法を教えてほしい!」と思っている人がいるかと思うので、どうすれば具体的にゴールを設定することができるかを解説していきます。
ゴールを設定する際に重要なポイントは次の2つです。
- 本当にやりたいことを選ぶ
- 現状の外にゴールを設定する
ではそれぞれを解説していきましょう。
本当にやりたいことを選ぶ

ここに日本一のそば職人になりたいとって弟子入りした a さんと、蕎麦屋に採用されたからとりあえず働く b さんがいるとしましょう。
2人は同じように蕎麦屋に勤めますが、 a さんには日本一になりたいという目標があるので、そば打ちの修行はやりたいことに他なりません。
一方、 b さんにとっては生活のためにやらなければいけないことでしかありません。
a さんは日本一のそばを作りたいので習うだけでは飽き足らず、おいしいそばを作るために試行錯誤し、3年後には自分のお店を持っているかもしれません。
しかし b さんは「言われたことさえやればいい」と自ら進歩する道を閉ざしてしまうでしょう。
a さんにとって日本一の蕎麦屋になることは、まだ叶いそうにもない夢です。でもやりたいことをして、着実に1歩を踏み出しているのです。
このように目標がある人とない人では、同じ仕事をやっていても価値や成果が全く異なります。
これはどんな仕事でも同じで、真のゴールを設定できれば仕事がすべて『やりたいこと』になります。
目の前にあるやるべきことは、全て自分のやりたい仕事になるのです。
やりたい仕事は自然とゴール達成の方法が見え、成功を収めることができます。
現状の外にゴールを設定する

ゴール設定のポイントの2つ目は、現状のままでは決して叶いそうにない夢であることです。
例えば勤めている会社の社長になるのは、確率がどれだけ低くても現状の延長線上にある夢と言えるでしょう。
それは現場の最適化にすぎず、現状を強く肯定することです。そうするとホメオスタシスは今のままで良いと判断するので、真のゴールにはなりません。
現状の中にあるゴールが本当にやりたいことなら、それはすでにコンフォートゾーンになっているはずです。日々の仕事はすべてやりたいことで、悩むことなく働いているはずです。
そこに少しでも『やらなくてはいけないこと』があるなら、それは偽のゴールです。
現状のゴールは他者からそれを目指すように仕向けられた偽のゴール、『奴隷の夢』である可能性が高いものです。
私たちは何をするにも『やれるかどうか』で判断しようとする癖がついています。
そのやれるかどうかの判断基準さえ本人の意思ではなくて、過去の出来事や人々との関わりの中で作り出されてしまったものです。
まずは偽の判断基準に縛られた自分を変えなければいけません。そのためにゴールは現状の外側に作る必要があるのです。
現時点でどんな自分になりたいか分からなくても、仮のゴールを設定して走り出せば現状のコンフォートゾーンをずらすことができます。
すると新しいゴールが見えるようになり、その中にあなたが一生かけて追いかけるべき本物のゴールが見つかるでしょう。
ゴール設定のポイントは2つ
- 本当にやりたいことを選ぶこと
- 現場の外にゴールを設定すること
終わりに

最後に皆様の不安を払拭しておきたいと思います。
この記事を見て、やりたいことをやるのが大切だ、本当に自分が求めるゴールを設定することが大切だということは分かったが、しかし「本当にやりたいことが分からない」そういった不安を感じている人も多いかと思います。
筆者は「本当にやりたいことはにすぐに見つからない」と言っています。
なぜなら私たちがゴールを見つける際の元となっている『嬉しい・楽しい・誇らしい』という情動が、親や社会の価値観の影響から形成されているものだからです。
泥だらけで遊んだり、家具にいたずらしたり、子どもが自由に楽しいことをすると叱られることが多いですよね。
一方を褒められるのは親の言うことを聞いたとき、つまり『やりたいことをやらずに我慢する』と良い子だと褒められるわけです。
私たちはずっとこのようにして育てられてしまいました。コンフォートゾーンもまた過去の情動記憶に基づいて作られたものです。
親の言うことを聞くと「ほめられてうれしい」と言う強い情動記憶がある人は、他人の指示や欲望を優先するのがコンフォートゾーンになります。
社会に入ってても会社や上司の命令を聞くことを第一に選択します。このコンフォートゾーンの設定を変えずにやりたいことを見つけようとしても、過去の記憶に合致するものしか出てこないのです。
つまり今のあなたが『やりたいことやなりたい自分』として思いつくのは、親や他人、社会の価値観に影響されて形成された過去の情動記憶に縛られたゴールである可能性が高いです。
とはいえそれでも最初は構いません。本物のゴールは簡単には見つからないものです。
『お金を儲けて勝ち組になる』という資本主義に洗脳されたゴールしか浮かばない人も多いでしょう。
しかしそれが今イメージできるやりたいことなら、スタートするには十分です。
ゴールが見つからずに足踏みをするぐらいなら、走り出した方がいいのです。
世の中に完璧なことなどありません。完璧に自分がやりたいこと、100%自分が心から望むものなど本当にごく一部の人を除いて、たいていの人は持つことができないのではないでしょうか。
ですから完璧にとらわれすぎると、私たちはいつまでたっても走り出すことができません。
完璧ではなく多少不完全であったとしてもゴールを設定し、それに向かって走り出さなくてはいけないのです。
仮のゴールであっても良い。とりあえず走り出す。
そして走り続けている中で、本当のゴールに出会えるのだと私は思います。
この記事が皆さんの今後の人生に何かしら良い影響与えることができれば、私はとても嬉しく思います。
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