働かなくても生きていけるようになる本!『FIRE最強の早期リタイヤ術』を解説

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はじめに

今回はクリスティー・シェンさんとブライス・リャンさんの著書『FIRE最強の早期リタイヤ術』を解説していきます。

まず「FIREとはなんぞや?」ですが、お金を稼がなくてもいい状態で早期リタイヤして、お金から自由になった状態のことです。

例えば1億円あったとして、それを投資で年利5%運用し、年間500万円もあれば生活できる人は働かなくても生活できますよね。

そういった状態を実現することがこのFIREなんですが、著者のクリスティさんは31歳で早期リタイアして世界中を旅行して暮らしている、まさにFIREを実現した人です。

この本でには投資の話や不動産といった実践的な方法もたくさん書かれているんですが、私は今回そこに着目しませんでした。

というのも、それらを実践する以前にもっと本質的な考え方である『心構え』がなければ意味がないからです。

それは著者のクリスティさんが幼少期、本当に想像を絶する極貧生活を経験したからこそFIREができたという話なんですが、それがこの本の醍醐味といっても過言ではありません。

かなり壮絶すぎる話になっています。それではさっそく見ていきましょう!

欠乏マインド

お金持ちになるための大事な心構え、それは『欠乏マインド』です。

この欠乏マインドとは、『何かが不足しているとき、それはあなたの生活において最も重要なものになる』というマインドのことで、これをある実験で説明していきます。

終戦が近づいた頃ミネソタ大学の科学者たちが、『飢えている人を最も安全に手当てするにはどうしたらいいのか』という研究を行いました。

36人の被験者が同意のもとで寮に入れられ、食べ物を与えず飢えさせられて観察を行ったんです。

被験者は脂肪がどんどんなくなっていき、お尻の脂肪も当然なくなりますから椅子に座ることができなくなった人や、余剰水分が肌の下で貯留し始めて浮腫ができる人、エネルギーが足りなくてシャワーさえ浴びることができない人がいました。

心体的な変化はもちろんそうなんですが、最も衝撃的な変化は脳に起きました。

継続的に食事が十分に食べられない状況に陥ったことで精神に異常をきたし、彼らは食べ物のことしか考えられなくなったんです。

これはもう食べ物の好き嫌いとか関係ありません。どんな食べ物でも目の前に置かれたら、瞬く間に平らげ皿までキレイに舐めました。

ひたすら料理本を見ている人や、映画を観ていても登場人物のことは全く覚えておらず、食べ物のシーンだけ鮮明に覚えている人もいました。

つまり餓えているときなどは人は欠乏している物のことしか考えられなくなり、これを欠乏マインドと呼びます。

そして幼少期に貧乏だった著者のクリティさんは、この欠乏マインドを培ったんです。

クリスティーさんの家は本当に貧しくて、一番貧しいときは親子3人で1日50円くらいで生活していたんです。

おもちゃなどは当然買ってもらえるはずもなく、5歳で自分のおもちゃを作るために医療廃棄物の山を漁るような生活をしていたんです。

そして7歳のときカナダに移住して少しだけ裕福になったんですが、ここで人生を変えるような体験をしたんです。

人生で初めてコーラを飲んで、あまりの美味しさに鼻血を出したそうです。

コーラなんて高いものではありませんが、お金がなくて今まで一度も飲むことができなかったんです。

クリスティさんはコーラ1缶を1週間かけて大事に飲み、1滴1滴を味わいました。

そして飲み終わるとその缶があまりに愛おしくて、コップにしたり歯ブラシ入れにしたりして、しまいには『カンカン』と名前を付け、毎日一緒に寝ていたんです。

これほどの貧困生活…本当に辛い思いを沢山したと思います。

でもクリスティさんは「貧困の中で育てられたことを感謝している」と言っているんです。

なぜなら貧困生活を経験したからこそクリスティーさんの中で欠乏マインドが培われ、お金に執着することができるようになったんです。

クリスティさんは欠乏マインドにより、次の3つの教訓を知りました。

  1. お金こそが世界で最も大切なものです。
  2. お金は犠牲を払う価値のあるものです。
  3. お金は血を流して得る価値のあるものです。

そしてここからがポイントなんですが、この欠乏マインドがあると『物がたくさんあること』『贅沢』が幸せではないことに気づけるのです。

よく年収800万円までは幸福度が上がるといいますが、それ以上稼いでも幸福度はあまり変わらないって話をよく聞きますよね。

まさにその通りで、あなたが普段買っているものの一部、又はそのほとんどがあなたを幸せにしていない可能性があるんです。

だってコーラ1缶で、これ以上ないほどの幸福感をクリスティーさんは得られているんです。

まずはこの無駄な浪費があるという事実、これに気づく必要があるんです。

これを聞いてみてどう思いましたか?

私たちはクリスティーさんみたいな壮絶な幼少時代を過ごしていないので、この欠乏マインドを本当の意味で理解はできません。

でもよく芸能人や経営者の人の話で「昔は本当に貧乏で苦労した」という人が多いですよね。

もしかしたらこの欠乏マインドが働いて、大人になりお金持ちになれるマインドが身についたのかもしれません。

しかし私たちは幼少時代編も終了して、学生時代編も終わり、すでに社会人編に突入していますよね?

今さら欠乏マインドは手に入らないんですが、そこは安心してください。最後4つ目の話で、どのようなステップで考えればいいのかを説明していきます。

ヘドニック・トッドミル現象

この話は最近よく私が考えていたことで、本書を読んでやっと謎が解けたので紹介していきます。

まずヘドニック・トレッドミル現象とは、人は幸せに慣れる生き物だという性質のことです。

著者のエピソードでこれを説明していくと、クリスティーさんは大人になりお金を稼ぎ始めて、高級なハンドバッグを買いました。

そのときは心臓が張り裂けそうなほどを嬉しかったそうで、一晩中生地の匂いを嗅ぎ、優しくバックを撫でるほど嬉しくて幸せだったんです。

しかし2つ目のバッグを買ったときには、初めて買ったときような幸福感は得られなかったんです。値段も同じくらいだったのにもかかわらずです。

これはまさにヘドニック・トッドミル現象に陥っていた事例です。

この現象は1978年に3人の心理学者フィリップ・ブリックマン、ダン・コーツ、ロニー・ジャノフ・バルマンによって解明されました。

この研究は2つのグループの幸福レベルを追跡しました。

1つは『宝くじに当選したグループ』、そしてもう1つは『身体の麻痺を患った人』のグループです。

当初は予想通り、宝くじに当選したグループの方が遥かに高い幸福レベルだったんです。

ところが時間が経つと両方のグループとも現状に適応し、そしてなんと1年後には人生が変わる以前の幸福レベルに両方のグループとも戻っていたのです。

これつまり幸福とは『相対的なもの』なんです。

これを厳密にいうと脳の側坐核という部位が影響しています。

脳の側坐核には快楽物質であるドーパミンを放出する部位があり、そこは正の刺激だけでなく、その刺激への『期待』にも反応するという性質があります。

簡単な例でいうと、勝つ確率が100%近い勝負に勝ってもあまり嬉しく感じませんが、勝つ確率が25%のときに勝ったらすごく嬉しいですよね。

これがまさに側坐核の性質で、人間が感じる幸せは脳に放出されたドーパミンの絶対量ではなく、側坐核において期待した量と比較した相対量によって決まるんです。

ですから宝くじが当たってお金を持っている状態が続くと期待値は高くなりませんからそれに慣れてしまいますし、体が麻痺して不幸に感じてもそれに慣れると幸福感は元に戻るんです。

でもこれだときりが無いですよね。だって年収300万円の人は500万円を目指すし、500万円になってもその後は700万、700万になっても1000万と目標を達成してはそれに慣れて、またドーパミンを出すために働く奴隷になってしまいます。

これじゃあFIREができたとしても幸せではありません。ちなみに私は毎日が幸せすぎて超ポジティブに生きているんですが、最近それに慣れているのも自覚してたんですよ。

そのことを悩んでいたんですが、だからこそこの話がすごく勉強になったんです。

この慣れを解消するために私は最近、あえて制限をかける仕組みをつくるようにしています。

例えばめちゃくちゃ大好きなコーヒーがあって毎朝飲んでいたんですが、そうするとねやっぱり慣れてきてしまいます。

そこで週に何日かはあえて大好きなコーヒーではない、市販のコーヒーを飲むんです。

すると次の日には好きなコーヒーが格別においしく感じられるんですよ。

日常のこういった簡単なことからやってみるのがオススメです!

私は思うんですけど、ミシュランの美味しい料理を毎日食べている人より、貧乏でも月に1回家族でファミレスに行くのか楽しみと人のほうが幸福を感じてる気がするんですよね。

これはお金がなくて自然と制限がかかっている状態ですが、意図的に制限をかけても十分幸福感は感じられるので、ぜひあなたの生活に取り入れてみてください。

それが結果的に無駄な出費を抑えることにもなります。

すべての節約に痛みが伴うわけではない

幸福のメカニズムを考えたとき、あるひとつの法則に行き着きます。

それは幸福に慣れるという現象は物の所有だけに当てはまることであり、経験には当てはまらないということです。

物の所有は確かに最初はドーパミンがあふれますが側坐核が慣れるにつれて減っていってしまい、あなたは最初の幸福感を求め続けるようになります。

つまり『物』ではなく、旅行や新しい体験などの『経験』にお金を使った人の方が、より高い幸福感を得られるようになるんです。

そしてここからがお金を増やしていくために大事なことですが、あなたが節約をして支出を減らしても、幸福度は下がらないということを理解した方がいいです。

すべての節約が辛いわけではないと理解しましょう。

そうすれば幸福感を増やしつつ、なおかつお金を増やしていくマインドを手に入れることができます。

具体的な節約のやり方

さあいよいよ具体的な節約のやり方について説明していきます。

ひたすら節約に節約をして苦しみながら、やっと50歳60歳でFIRE。これは幸せとはいえないですから、基本的な節約の考え方をまずはここで身につけちゃいましょう。

ステップ1 あなたを幸せにしない基礎的な支出を削る

最初は本当に簡単なことから始めてください。ここでのポイントは削っても生活の質に大きな影響がない、『痛みが伴わない支出』を探しましょう。

例えば銀行の手数料、利用しないサービスのサブスクリプション、固定電話、こういった使っていないのに無駄に払っているものがあなたにも必ずあります。

またなんとなく習慣で買っているような物って必ずありますから、それをまずは見つけてやめるようにしましょう。

ステップ2 痛みの伴う支出を削る

次に削ると多少不快な思いをするけど、慣れれば耐えられる支出を削りましょう。

ポイントは一度支出を止めたところ、すぐに恋しく感じたのであればそれは削ってはいけないものです。

それはあなたにとって幸福感を感じるものですから、残すようにしましょう。

どれが大切なのかは人によってまったく違うので、時間をかけて探っていく必要があります。

例えば人によっては外食はやめても辛くない、いや外食しないと辛い。ジムにいかなくても運動できるから平気、いやジムいかないと絶対やだ。

こういったことは本当に人それぞれです。削るとどうしても永続的にあなたの幸福度を下げてしまう種類の支出はあるので、そういったものは残しましょう。

FIREしても不幸なら本当に意味がないと思います。

ステップ3 所有している高額なものを減らす

この点は2つピンポイントで指摘しているんですが、『車』と『家』です。

その理由はここではちょっと長くなるので説明は省きますが、詳しく知りたい人は本書を読んでいただければ、車も家も持たないほうがいいと理解できます。

ステップ4 ご褒美を加える

ここまでくればあなたは自分の支出をしっかりと見直して、痛みなしで削ることができる支出をあぶり出しているはずです。

一方であなたの幸福感につながるような『それなしでは生きていけない支出』も再確認できているはずです。

ここまで頑張ったあなたは少し楽をしてください。

これまで削ってきた支出の金額を出した上で、その一部を自分へのご褒美へ回すんです。

何に使うかは決めなくて大丈夫です。これはやりたいことをするためのお金で、楽しむためのお金です。

著者の場合はそれが旅行でした。あなたは何がしたいですか?コンサートに行く、スキューバダイビングに行く、もうなんでもOKです。

先ほど指摘したように『物』を所有するのは幸福は持続しにくいので、できれば『経験』の方がいいんですが、これを決めるのはあなた次第なので自由に設定して大丈夫です。

ポイントは節約していた金額を下回る支出でご褒美を加えれば、あなたはより幸福な生活をしつつ貯金残高を増やすことができるということです。

それって最高ですよね!

終わりに

さらっとまとめます。

  1. 欠乏マインド。何かが不足しているとき、それはあなたの生活において最も大切なものとなる。
  2. ヘドニック・トッドミル現象。人は幸せに慣れる生き物だということ。
  3. すべての節約に痛みが伴うわけではない。幸福を感じることは人それぞれ。物ではなく経験の方が幸せは持続しやすい。
  4. 具体的な節約のやり方

この本には具体的な投資の話、FIREするためのやり方もきちんと書かれているので、FIREを目指す人は絶対読んだ方が良い一冊だと思います。

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