はじめに
金持ちになれるかどうかはマインド次第である。
金持ちになりたければ、金持ち脳をインストールしなければならない。そして貧乏脳を捨てなければダメなのだ。
洗脳によっていかに我々の生活には無駄が多かったかを知れば、捨てることによって金持ち脳に繋がり、本当の豊かさに満ちた金持ち人生が謳歌できる。
苫米地英人の金持ち脳
今回は苫米地英人さんの「金持ち脳〜捨てることから幸せは始まる〜」を要約していきます。
現在日本はますます景気が落ち込み、多くの人が自分は貧乏であるという感覚を持っています。
しかし「現実をよく見てほしい」と筆者は言います。日本の実質GDPはここ30年以上多少の変動はあるものの確実に上昇しており、物資も豊富になって生活も向上してきました。
就職氷河期と言われていますが、職種を選ばなければ働き口はあります。
インフラも整い生活も便利になり生活の保障制度も確立されつつあるので、昔のような本当の貧乏な人はほとんどいないと言っても過言ではありません。
しかし多くの人が自分の生活を苦しいと思い、自分は不幸でお金持ちになりたいという願望を持っているのはなぜでしょうか?
ブータン王国の幸福度指数が一時期話題を呼びました。
ブータン王国はGDPが日本の20分の1であるのにも関わらず、なんと95%の人が幸福であると思っているのです。
それはブータン王国では『お金』ではなく『人間関係の平和と交流』を重視しているからです。
日本は『お金持ち=幸福』という式がインプットされ、「お金持ちでないと恥ずかしい」「お金持ちでないと生きている価値がない」といった極端な考え方が蔓延しています。
これは政府がマスメディア・広告代理店を介して行った『貧乏脳』への洗脳です。
すべての人がもっと意識的にIQを上げて、政府や広告代理店などの恣意的な考えを察知しその考えをいち早く捨て去り、その裏に隠されている事実を見極める力を持つことこそが、貧乏からの脱出方法つまり『金持ち脳を掴む方法』なのです。
あなたの中の貧乏脳とは何か?

まず貧乏脳は、『不満足脳』と『低自己評価評価脳』の2つからなっています。
貧乏脳にしても金持ち脳にしても生まれながら備わっているものではなく、自分で作るものなのです。
自分が貧乏なのか金持ちなのかを判定する場合、『収入と支出のバランス』で考えます。
すなわち『収入よりも支出の方が多ければ貧乏』『支出よりも収入が多ければ金持ち』となります。
収入と支出のバランスがとれていて、プラスマイナスゼロならば貧乏でも金持ちでもありません。
つまり例え収入が低くても、支出が少なければ金持ちです。高収入を得ていても支出が多ければ貧乏なのです。
要するに、問題は『収入』ではなく『支出』にあるのです。
これは極めて単純な図式なんですが、ここを押さえておかないと問題が見えてきません。
なぜならば『不満足脳』は収支のバランスが崩れることから生まれるためです。
これが分かっていれば、収入が少ないのに少しも貧乏に見えない人がいる不思議も理解できるでしょう。
なぜ貧乏に見えないのか?それは収支のバランスが取れているからであり、貧乏脳の要素の1つである『不満足脳』を持っていないのです。
つまり彼らは低収入にもかかわらず満足しているのです。
それに対して『不満足脳』は満足をしてません。収支のバランスが取れていなくて、支出が優先しているからです。
高収入であるにも関らず、満足できない場合もあるのです。その理由は簡単で彼らは『満足はお金で買える』と思っているからです。
『お金が払えること=満足』あるいは『お金を払うこと=物やサービスを手に入れること』と勘違いをしているのです。
しかし物やサービスを買う場合にはお金が要る場合と要らない場合があって、お金が要らない物やサービスは実はたくさんあるのです。
収入が少なくても貧乏に見えない人は、お金が要らない物やサービスをうまく利用しているわけです。
そして自分が貧乏であることを認識している貧乏脳は、「自分には金を稼ぐ能力がない」という低い自己評価をしているのです。
稼ぐ能力がないから貧乏に甘んじなければならないと考える、あるいは金を稼ぐ能力がないから大企業の会社員になりたがる、こういう人々を『エフィカシーが低い人』と言います。
エフィカシーとはコーチング用語で、日本語に訳すと『自己能力の自己評価』という意味です。
それに対し『エフィカシーが高い人』は、年収が少なくても「その気になれば自分は稼げる人間である」という自信を持っているのです。
例えばコンビニでフルタイムの働き方をすればそれなりの収入が得られますが、彼らはそういう働き方を嫌います。
自己評価が高く、より効率の良い働き方ができると考えているからです。
貧乏脳はこうして『不満足脳』と『低自己評価脳』いう2つの脳が生じることで形成されていきます。
つまるところ、貧乏脳と金持ち脳は持っているお金の絶対量の問題ではありません。
持っているお金に対して『使っているお金がどのくらいか』が重要なのです。
昔に比べると持っているお金の絶対量においても暮らしの便利さにおいても、今の方が遥かに豊かであることは明らかです。
それにもかかわらず金がないと私たちは嘆き、貧乏を脱出して金持ちになりたいと言うなぜでしょうか?
これも理由は単純で、欲望が増えたから貧乏感が増しているのです。
お金が減ると貧乏になるのではありません。欲望が増えると貧乏になるのです。
例えばバブルの頃はBMWに乗っているだけでカッコいいと言われました。今BMWに乗っている人などそこら中にいるので、カッコいいと言われるためには「もっといいクルマに乗りたい」という欲が出てきます。
それを求めれば当然お金が足りなくなるでしょう。こうしたい欲望の重複があらゆるところであらゆるものについて生じています。
だから今の日本人は大金持ちなのに実際は貧乏なのです。
しょーもない欲望がどんどん膨らんでそれにますますお金がかかるようになっているから、みんなお金がないと感じてしまうのです。
本当はお金なんてなくても十分に豊かな生活を享受できているはずです。
家でネットフリックスやyoutube が見れるだけで、昔に比べればエンタメなどは充実しているはずです。
youtubeが見れるだけでも昔の人から比べれば、エンタメ量としては十分なはずです。
社会が豊かになるにつれ欲望がどんどん膨らんで、本当はお金があるにもかかわらず欲望にお金を使ってしまい、私たちはいつもお金がないと感じます。
貧乏になるのは『欲望』が増えたときであり、お金が減ると貧乏になるのではありません。
- 『不満足脳』と『低自己評価脳』という2つの脳の働きが『貧乏脳』を形成する。
- たとえ収入が低くても支出が少なければは金持ちで、高収入を得ていても支出が多ければ貧乏である。
- 収入が少ないのに少しも貧乏に見えない人は、収支のバランスが取れているからである。
- 使うお金がきちんと収入の中に納まり、ほんの少しの余剰がある人の脳は、持っているお金の絶対量に関係なく『金持ち脳』といえる。
- お金が減ると貧乏になるのではない。欲望が増えると貧乏になるのだ。だから今の日本人は大金持ちなのに貧乏なのである。
貧乏脳から金持ち脳へ乗り換える方法

先ほども言った通り、貧乏脳とお金持ち脳は持っているお金の絶対量が問題なのではありません。
『持っているお金に対して、使っているお金がどのくらいか』が重要です。
ではどうすれば貧乏脳から金持ち脳になれるのでしょうか?
先程お金が減るから貧乏になるのではなく、欲望が増えると貧乏になると言いました。
この裏を返せば金持ち脳になるのは簡単なことで、貧乏脳につながる『欲望』を何とかすれば例え月収20万円年収300万円足らずでも金持ち脳に変わることができます。
金持ちか貧乏か、それを決定するのは収入の多い少ないではなく、収入と支出の関係です。
金持ち脳になるために一番重要なのは収入を増やすことではなく、支出をコントロールすることです。
例えば月収20万円でも、月の支出が18万円の人は金持ち脳です。一方で月収が1000万円でも支出が月2000万円の人は貧乏脳です。
あなたの周りにも『高給取りなのになぜかお金がない』という人がいませんか?
要するに収入が優位の人は金持ち脳、支出が優位の人は貧乏脳、それだけのことなのです。
ではなぜ僕らは支出をコントロールできないのでしょうか?
それは世の中には貧乏脳を増幅する仕掛けがあるからです。テレビなどの各種メディアと広告業が僕らを消費行動に走らせるからです。
大手広告会社が人の欲望を増幅させ、消費行動に走るようあの手この手で物をアピールしているからです。
そして知らないうち洗脳され欲望がどんどん増幅してしまい、必要のないものを買いに走る結果となり、収入以上の支出をしてしまうのです。
そんな欲望を刺激してくる広告から逃れるにはどうすればよいでしょうか?
筆者は最も簡単な方法は「テレビを捨てることだ」といいます。テレビさえ見ていなかったら断じて支出優位にはなりません。
僕らはテレビを見ることによって本当に必要だから買っているのではなく、無意識のうちにほしいと思い込まされて買っているのです。
あなたの欲しいと思うものの大半は、テレビが決めているのです。
そしてテレビを捨てる以外に支出をコントロールする方法があります。
それは物を買うときに、その値段は『機能』に付いたものか、『装飾』に付いたものかを自問自答することです。
テレビや広告によって私たちは必要でないものを「本当に必要だから買っている」と思い込まされているのです。
そしてたいていテレビや広告では、きらびやかなデザインとかブランド品といった装飾がついたことによって値段が高くなっているものが宣伝されます。
機能は大して変わらないのに、見た目がいいとかブランド品であるといった理由で物の値段はつり上がっているわけです。
だからテレビや広告に踊らされないためには、物を買うときにその値段は『機能』についたものか、『装飾』に付いたものかをいつも自問自答してください。
言い換えるのならば、物を買う時には『機能以外を一切求めない』ということです。
無駄に高いブランド品の時計やバッグを買うのではなく、頑丈で長持ちして機能が良いものを買うということです。
そのようにして少しずつ自分自身の支出をコントロールをしていかなければなりません。
ここで注意したいのは、物欲があること自体を否定しているわけではないということです。
問題は物欲があることではなく、その物欲がメディアの洗脳によって生まれていることです。
だから本当に欲しいものがあるならば、テレビを消して自分で能動的にその情報を取りにいけばいいのです。
- 金持ち脳になるために一番重要なのは『収入を増やすこと』ではなく、『支出をコントロールすること』である。
- 貧乏と感じるのは、収入のせいでも不景気のせいでも収益の上がらない職業のせいでもない。必要なのは自己コントロール能力である。
- 僕らがいつも支出をコントロールできないのは、世の中には貧乏脳を増幅する仕掛けがあるからである。
- テレビなどの各種メディアと広告業が消費行動に走らせるのだから、テレビを捨てよう。
- 物を買うときはその値段は『機能』についたものか『装飾』に付いたものかをいつも自問自答しよう。
金持ち脳になるための最短経路

これまで金持ち脳と貧乏脳を分けるのは、収入の多い少ないではない。支出が収入を上回る人は『貧乏脳』、支出が収入を下回る人は『金持ち脳』であり、収入と支出のバランスは物を欲しがる自我をコントロールすることで調節できると述べてきました。
そしてここからが重要なのですが、やりたくない仕事をしている人はもっとも貧乏脳になる危険性があるのです。
これは収入が月20万円だろうが1000万円だろうが関係ありません。収入の多い少ないは大した問題ではなく、重要なのは自分がその仕事を好きかどうかなのです。
なぜかといえば非常に単純な話で、やりたくない仕事をしている人は仕事の外に満足を求めるようになるため、どうしても支出が多くなりがちになるからです。
例えばキャバクラなどの水商売では確かにお金はたくさん稼げます。しかし仕事でストレスがたまってしまって、ストレス発散にお金を使いすぎてしまいお金が貯まらないのです。
逆に働くことが好きで働くことによって心から満ち足りた状態になれば、わざわざ金を費やして別の満足を得ようとはしません。
金持ち脳になる王道は『仕事から満足を得ること』であり、そのためには好きなことを仕事にするべきなのです。
さらに『やりたいことをやっていると金持ちになれる』という根拠は、やりたいことをやっているときは生産性が数百倍になるからです。
ハーバードビジネススクールとアメリカTIPの共同研究によれば、やりたいことをやっている人の生産性は、やりたくないことをやっている人の生産性の実に数百倍であるといいます。
好きなことをやることがいかに脳に良い刺激を与え、発想力・判断力・行動力を高めるかがわかるでしょう。
やりたいことを仕事にすることで最初は給料が下がっても、個人の生産性は数百倍に高まり、貧乏脳にならないばかりか結果的にはより多く稼ぐことにつながるのです。
だから筆者は「好きなことを仕事にできるのであれば、給料は下がってもかまわない」という思いを持てと言うのです。
仕事で満足感が得られていれば無駄遣いしないので、給料が多少低くても大丈夫であるというわけです。
やりたくない仕事をしている人は、最も貧乏脳になる危険がある。
やりたくない仕事をしている人は仕事の外に満足を求めるため、仕事で我慢しているのだから稼いだ金では楽しみたいと思い、どうしても支出が多くなりがちになる。
金持ち脳になる一番の王道は『仕事から満足を得ること』であり、そのためには好きな仕事をするべきである。
やりたいことをやっている人の生産性は、やりたくないことをやっている人の生産性の実に数百倍である。
本当に満足できる仕事であれば決して貧乏脳にはならない。個人にとって一番の財産は生きている時間である。この時間をいかに満ち足りたものにしていくか、これが人生の価値を決める。
必要なのは「好きなことを仕事にできるのであれば、給料は下がってもかまわない」という思いである。その仕事がその人の天職であれば、自然と金が集まってくる
終わりに

「お金が減ると貧乏になるのではない。欲望が増えると貧乏になるのだ。だから今の日本人は大金持ちなのに貧乏なのである。」これは筆者の名言だと私は思いました。
確かに昔の時代に比べれば、私たちは今とても豊かです。それなのに皆がお金がないと感じているのは、欲望が増えたからなんですね。
いっぱい魅力的なものが出てきて、そして私たちはテレビや広告によってそれらを欲しいと思わされていて、「あれが欲しいこれが欲しい」といって消費の欲望にとりつかれて、どんどんお金を使ってしまい「貧乏だ」と感じるのです。
だから金持ちになりたいなら、これらの欲望を絶対にコントロールしなくてはいけません。
一番簡単なのはテレビを捨てたり、欲望そのものを見ないようにしたりすることでしょう。
私たちは『知らないもの』を欲しいと思うことができません。だからテレビを消して広告さえ見なければ、欲しいという欲望が刺激されることはありません。
こうやって自分を防衛しないと無駄なものを欲しいと思わされ、支出が増えていってしまうのです。
そして筆者は「金持ち脳になりたければ、好きなことを仕事にするのが一番早い」と言うのです。
その理由は2つあり、1つ目は好きな仕事をしていれば仕事からの満足感が得られるので、プライベートでお金を使って満足感を得ようとしないから支出が少なくなること。
2つ目はやりたい仕事をやっていれば生産性が数百倍になるわけだから、結果として稼げるようになるというわけです。
こう聞くと確かに好きな仕事をすることが、金持ち脳になるための一番の近道であると思えます。
ただ問題は「どうやって自分の好きなことを仕事にするのか?」でしょう。
そして残念なことに誰にでも通用する自分の好きなことを仕事にする方法などありません。
これは各人がなんとか見つけるしかないのです。
そして様々な本で語られている「自分の好きなことを仕事にする唯一の方法」を、補足として紹介したいと思います。
それは試行錯誤です。とにかく何がうまくいくかわからないし、世の中にはどんなニーズがあるのかは実際にやってみないと分からないので、たくさん試行錯誤して自分の好きなことを仕事にする方法を見つけるのです。
おそらくこれしか自分の好きなことを仕事にする方法はありません。
本当にあなたが自分の好きなことを仕事につなげたいと願うのであれば、普段はサラリーマンとして働いているとしても、仕事が終わった後や土日などに、とことん自分の好きなことを仕事にするための試行錯誤をしなければならないでしょう。
もちろんそれは簡単なことではありませんが、昔に比べると自分の好きなことを仕事に繋げやすい環境は圧倒的に整っていると思います。
そしてこの恵まれた環境を利用して試行錯誤をした人のうちの一部が、自分の好きなことを仕事にするという幸運を手に出来るのだと思います。
たしかに好きなことを仕事にするのは簡単なことではありません。無数の試行錯誤を一人でやらなければならないでしょう。
それは孤独な時間でありますし、誰にも相手にされない時間でもあります。
周りの人からは「何やってるんだあいつ」「そんなことより土日を楽しめばいいじゃないか」と笑われるかもしれません。
しかし好きなことを仕事にするための試行錯誤をコツコツやり、実際に好きなことを仕事にすることができれば圧倒的なリターンが得られるますし、自分の人生に満足して幸福な人生を送ることができると思うので、トライしてみる価値は十分にあると思います。
あとは個人の覚悟の問題です。
あなたが自分の好きなことを仕事にしたいと、どれだけ願っているのかが問われるのです。
コメント